ちとふかし。

ちょっとふかいところがおもしろい。 (写真の無断転載はご遠慮くださいませ)

はじめに

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”深海.そこは,まだ見ぬ生命にあふれている,夢と謎に満ちたフロンティア.

 

海の表面と深海の底との間に存在する巨大な空間には,最大かつ,もっとも注目すべき生物群が息衝いている.

 

人類は茫漠とした宇宙に小さな足跡をつけつつあるのと同様,深海にも挑み続け,想像上の生き物にすぎなかった深海生物の生態の一部が,今,少しずつ明らかになろうとしている.”

                     (地球カタログ 深海生物Ⅱより引用)

 

この,心躍るようなフレーズは,私が幼少期に食い入るように見ていたビデオテープの一節です.

 

最近は空前の深海生物ブームと言っても過言ではなさそうです.

その流れに乗って,各地で深海関係の催しが行われたり,深海生物展示に力を入れる施設が増加したりと,本物の深海生物を見て触れる機会が増えているようにも感じます.

 

私が幼い頃は深海魚に関する情報自体が少なかったため,魚図鑑にわずかながら載っていた深海魚のページや,テレビや新聞でごく稀に取り上げられる「リュウグウノツカイ打ちあがる!」といった記事を集め,彼らの姿かたちや彼らの住む深海の世界を想像していました.

 

そんな私ですが,現在は様々な方々から支えていただき,深海魚を題材にした研究を行っています.

その中で出会った本物の深海魚達は美しく,まさに想像上の生き物にすぎなかった魚たちが,この海のどこかで,確かに息衝いていることを実感しました.

 

トップ画は幼い頃から憧れていた「ホウライエソ」の写真です.

いつか見られる日が来るのだろうかと夢を膨らませた魚達,特に「ハダカイワシ」「ホウライエソ」「リュウグウノツカイ」に出会ったときの感動は筆舌に尽くしがいものでした.

幼い頃に抱いた夢を少しずつ叶えていく感動を,そして,そういった生き物から新たな発見をすることの喜びを糧にして,辛いことを乗り越えながら日々の研究を邁進しております.

 

このブログはそのこぼれ話というか,自慢話というか.

見たり聞いたりしたことをつらつら書き残しております. 

 

魚と私を結び付けてくれた多くの方々,魚のことを教えてくださった方々,ご指導を賜っている先生方,魚を介してつながった方々,このブログを訪問してくださった方々へ,深く感謝申し上げます.

 

その感謝や感動を常に忘れず,研究活動に臨みたいところです.

 

近所の港にて。

ご無沙汰しております

コロナのせいで上半期は引きこもっておりましたが,

今回,久しぶりの現地調査として,実験所近くの港へ伺いました

 

6月に入って底曳が終わり,シラス漁の合間に行われる二艘曳網「タチアジ網」が始まりました

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最近はシラスが好調でタチアジ網をする暇がないらしく,

シーズン開始にもかかわらず操業が少ないです

 

ただ,今日は一隻だけタチアジ操業をされた船がありました

名前の通り,タチウオとアジを狙っているようですが,ほかにもいろいろな魚が入ります

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マダイやマサバもたくさん

ただ,この時期のサバはあまり良い値が付きません

マダイも専業のタイ網が5月いっぱいで終わりましたので,あくまで主役はアジ・タチウオという感じです

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レンコがたくさんとれていました(これは選別開始直後の写真です.選別後は満杯)

他の漁獲物を見ても,100m前後といったところでしょうか

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小物は種類関係なくまとめて売られます

キントキダイがいますね

ただ,今回は狙いのタチウオがほとんどとれていませんでした

タチアジは今シーズン,今日で3回目らしいですが,あまり良い滑り出しでは無いようです

今後に期待です

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ということで今回はこんな魚をいただきました

なお,メダイは仲買さんから購入しました

(なかなか標本にちょうど良いサイズの水揚げが無かったので…)

小さい「イトヨリ・ソコイトヨリ」は売れないので,昨年は行くたびにいただけたのですが,今回はもらえませんでした

写真を撮ると「ばえる」のでもらえると嬉しい魚です

 

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近所の港もコロナのせいで5月末までは完全立ち入り禁止でした

今も競り場への立ち入りが制限されていて,前みたく自由にふらふらできません

ただ,市場の方や良くしてくださる漁師さんが,サンプル用の魚を残しておいてくれます

本当に感謝です 

 

 

業績

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手良村知功(Akinori Teramura)が過去に行った研究活動です.

論文(発表年順)

  • 手良村知功・中山直英・瀬能 宏,ワニダラHymenocephalus longibarbis(タラ目:ソコダラ科)の日本からの追加標本と本種の分布特性,神奈川自然誌資料,37号,pp 33-36,2016(査読有り)
  • Miyazaki Y., Teramura A., Senou H., Biodiversity data mining from Argus-eyed citizens: the first illegal introduction record of Lepomis macrochirus macrochirus Rafinesque, 1819 in Japan based on Twitter information, ZooKeys, 569, pp 123-133, 2016(査読有り)
  • 手良村知功・石川 新・渋川浩一・瀬能 宏,駿河湾初記録のスジトラギス(スズキ目トラギス科),東海自然誌,10号,pp 39-42,2017(査読有り)
  • 三井翔太・手良村知功・三井 修,下山川の魚類相について,神奈川自然誌資料,38号,pp 67-76,2017
  • 河野 博・デイビッド エリック アンマリサン・石川 新・新城 遥己・小野寺 暁・手良村 知功,魚類骨格透明標本を用いたESDの例-アユの仔魚の歯を観察して生態との関係を知ろう-,東京海洋大学研究報告,14巻,pp 38-57、2018(査読無し)
  • 手良村知功・安田 慎・天野雄一・三井翔太・櫻井風汰・平瀬祥太朗・瀬能 宏,駿河湾から得られた北限記録の魚類3種とその分布特性,神奈川県立博物館研究報告自然科学,48号,pp 13-20,2019(査読無し)
  • Miyazaki Y., Teramura A., Senou H., Preliminary report on bycatch fish species collected from the Tokyo Submarine Canyon, Japan, ZooKeys 843, pp 117-128, 2019(査読有り)
  • Koeda K. and Teramura A., Redescription of Tetragonurus pacificus (Teleostei: Stromateoidei: Tetragonuridae), based on specimens collected from Taiwan and Tarawa Atoll, ZOOTAXA, 2019(査読有り)
  • 田中翔大・佐藤 仁・手良村知功,渡嘉敷島渡嘉志久湾から得られたユキフリソデウオ Zu cristatus (フリソデウオ科 : Trachipteridae) の記録,Fauna Ryukyuana 53,pp 1-5,2020
  • 手良村知功・小枝圭太・鈴木尚光・平瀬祥太朗・瀬能 宏,ホテイエソ亜科魚類Bathophilus longipinnisアマノガワギンガエソ(新称)の日本からの初記録,魚類学雑誌,DOI: 10.11369/jji.19-032,2020
  • 手良村知功・藤川大学・和田英敏,遠州灘から得られたベニマトウダイの記録と本種の成長変化に関する新知見,Nature of Kagoshima 46,pp. 519-524

著書

  • Teramura A. Families Sternoptychidae, Myctophidae. In: Koeda, K. and Ho, H.-C. (eds.) Marine fishes of southern Taiwan. National Museum of Marine Biology & Aquarium, 2019.

学会発表

外部資金

賞罰

その他

福岡旅行~マリンワールド海の中道と柳川‘‘中島朝市と夜明け茶屋‘‘~

 


こんにちは。

 

今回は研究関係ではなく,友人とまわった福岡旅行のお話です。

 

深海魚少なめですが,しばしお付き合いのほど,よろしくお願いいたします。

 

【1日目】

まず初めに訪ねたのが「マリンワールド海の中道」。

 

人に会うために伺ったので,見学はさらっとしかできなかったのですが,

メガマウスの液浸標本があることはしっていたので,それを目的に…

あと,どんな深海魚が展示されてるのかずっと気になっていたので,とても楽しみなのでした。

 

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これこれ!これですこれです!!

メガマウスの液浸標本。

国内では熊野灘で揚がったり,千葉で揚がったりしているニュースが耳に新しいです。

また,千葉の個体は鴨川シ―ワールドで骨格標本の展示が始まりましたし,沼津港で水揚げされた個体を沼津港水族館が引き取って展示するという話もあります。

しかし,国内で古くから展示しているのは確かここでしたねぇ。

当時は,初の雌の標本だったとか…。

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あれっ,縫合線。

左体側から解剖しちゃったのですね。

だから右を向いていたのか。

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骨を含めて本種の体はぶよぶよなので,体の丸みを出すためにずいぶん工夫されたのだなぁと実感しました。

キレイに丸みが残っていて凄いです。歯の形状も特徴的なので観察しやすくて良いですね。

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骨をやっている先輩が行っていたことの受け売りなのですが

アオザメは上顎と下顎の歯がきれいに交互になるのが美しく,かつ口を閉じると,アオザメ特有の美しい三角形の頭部が骨からも伝わってくるので,猫も杓子も口を開けた標本にするのはもったいない…。

 

ここの標本は口を開けすぎず,完全に閉じもしない,これくらいの状態だと美三角なアオザメっぽさを残しているうえ,サメの歯も強調できて私は割と好きだなぁと思いました。

 

 

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みんな大好き深海コーナーです。

 

大水槽下なので,最初はわからず通り過ぎてしまいましたが,玄界灘の大水槽をくだっていくと深海コーナーにたどり着くというのは,実際に潜ってるみたいでちょっと魅力的でした。

 

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立派なトリノアシが入っていました!

これはアツい!!

 

ウミユリだとか,カイロウドウケツだとか,普段あまり見かけない生き物が展示されていると嬉しくなります。

自分の調査でも入らないかなぁなんて思ったりしながら見ていました。

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「殺してやる…殺してやる…」(わかる人にだけわかればよい)

 

 

このあと,福岡に住んでいる友人と合流して翌日は彼と二人で柳川旅行デス。

一日目は他人の(展示されている)魚を見てばかりだったので,そろそろ自分用の魚が欲しくなってきていたところ。

 

 

【2日目】

柳川で開かれる朝市,通称「中島朝市」と柳川の観光地にある魚屋「夜明け茶屋」が旅の目的。

 

まず,福岡市内から西鉄を乗り継いで西鉄中島駅で下車。

意外遠くて,運賃も高い印象でした…

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なんだここわっ!!

超ノスタルジックな商店街でした。

 

しかし,日曜日の朝なのに誰も人がいない。

小さな店を構えているおばあちゃんが一人。

ここは本当に朝市の海上なのだろうか...?と不安になりながら奥に進むと八百屋と魚屋が2軒ありました。

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 すごくいい雰囲気のお店と通り…

しかし,正直思っていたよりも小さい通りです。

念のため,店の奥さんに「ここが中島朝市ですか?」と聞いてみました。

「そうよ,この通りが中島朝市。今日は日曜日だし,人も少ないから開けている店も少ないよ。みーんな後継ぎがいないから,いずれなくなる市場だよ。あたしらが生きてるうちにもう一回来な!」

高齢者ジョーク…

でも,とても良い奥様方でいろいろと魚の説明をしてもらいました。

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内湾の底曳網ってかんじでいいですね

 

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タチがいました。

 

 

しかし,お目当ての有明海特産の魚はおらず…

奥さん曰く,有明海で漁をしていても,ここらへんは曳網の漁業だから,ワラスボやらムツゴロウが欲しいのならは佐賀のほうに行ったほうがいいのではないかと…

どうしても欲しいなら柳川の「夜明け茶屋」というお店に行けばどうかと言われました。

そんなことをしている間に友人は八百屋でスイカを買っていました。

 

もともと,柳川は友人が下調べしていてくれていて,時間があれば観光するつもりだったので,スイカ抱えて柳川駅へ。

 

 

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おお!キレイ…!!

水郷はもっと汚いかと思っていたのですが,ちゃんと流れがあってオイカワが乱舞しているのが上から見えます。

 

 

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ほえぇ…。映画みてるみたい…。

 

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買っちゃいました。

「目覚めよ,干潟の底から」

このキャッチ好きです。

干潟パワーで論文じゃんじゃん出したいところですね。

渋めのエナジードリンクの味。

 

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自分は水族館にあまり行かないのですが,友人は各地の水族館回ってるみたいなので,やながわ有明水族館にも行ってみました。

閉まっていたのですが,鍵を持った支配人がチャリンコでふら~っとやってきて

部活直前に,部長が部室のカギを持ってきて開けてくれるかんじで開館しました。

 

f:id:ORCINUS:20190531173021j:plainなんかごじゃごじゃぁってしてます。

主に九州で採ってきたと思われる魚が並んでいますが,個人の趣味なのか,「あっ,こんなのもいるのね」みたいな魚がいます。

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おや,おやおやぁ?

 

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ミドリフサアンコウの皮がはがれていました笑

ほかにもヌタウナギとオオグソクムシがいました。

ムラサキヌタウナギとされていましたが,ただのヌタウナギなきがしました。

 

味のある水族館でした。

 

 

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夜明け茶屋は混むらしく,友人が予約を取ってくれたのですが,

まだ少し時間があったので干潟散策

トビハゼいるかな!って言ったらすぐ下にいました。

 

 

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来ました,夜明け茶屋。

ワラスボぉ… ムツゴロオぉ…

中島朝市のおばちゃんがいってた通りです

 

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うわっ・・・・!

これは!!ずっと憧れだったエツ・・・!

カッコイイです。幼い頃にいだいた憧れはなかなか忘れないもので,こういう瞬間はとてもうれしい。

 

 

いっぴき350円

本当はムツゴロウも欲しかったのですが,予算が無いし,ここから浜松まで変えることを考えると,エツを2匹購入するにとどまりました。

 

 

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その他もろもろいました。

アカムツやアヤメカサゴなど,私の研究に使えそうなものもいましたが,高そうなので手は出さず…

ただ,今考えたらこの時,助成金の補助期間内だったので買っておいてもよかったなぁなんて思いました.

 

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そうこうしている間に,予約の時間がきまして,楽しみだった有明海料理を堪能しました。

ワラスボとムツゴロウのお刺身です。

赤いのは皮下の血合いなのか,あっさりした白身でした。

 

ちょっと甘みがあり,イイ感じのお刺身です.骨せんべいも作ってくれました。

 

 

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エツのお刺身。

カタクチイワシを想像していたのですが,脂は少なめ,味も薄くてさっぱりなかんじ。

イメージはニシンの脂と青魚くささをなくした雰囲気ですかね。

癖が無いので,好きな人は好きかもですが,自分はカタクチイワシの刺身のほうが好きですね。

何はともあれ,欲しかった魚も手に入り,食べることもでき,最高の旅行でした。

旅の計画を立ててくれたS君ありがとう!!

 

駿河湾の底曳網漁業に同行してきました.

お久しぶりです.

いろいろと仕事をため込んでしまい,気が付けば五月になってしまいました.

そろそろ静岡県の底曳網漁業の漁期も終わりですね.時間がたつのが早すぎる…

 

今日はいつもお世話になっている駿河湾の漁師さんの船に乗せてもらったときのお話しをいたしますので,少しばかりお付き合いくださいませ

 

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出港は日の出前.

いつもは寝る時間に出船です.

 

気分も高揚していて全然眠れなかったの不本意ながらアネロン(酔い止め)も用意しました.

テトラポッドに座って夜の海に浮かぶきれいな月を眺めながら,奏さんのHotel moonsideを聞くのがちょっとした楽しみなので,いつも漁師さんが来るより早めに行きます.

(これを聞くと良い魚が見られるという願掛け)

 

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日が出たら網を入れます.操業開始です.

この日は午後に風が吹くらしかったのですが,朝はびっくりするくらいベタなぎでした.

日ごろの不健康な生活に加え,寝不足気味なので一応アネロンを飲みました.

お酒も腕相撲も弱く,強いのは船酔いだけだったのに,不摂生のせいで遂に酔うようになってしまいました.ぴえん…

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そうこうしている間に一網目が上がります.

大体網を入れて一時間くらいです.水深300 mの世界に網が入る瞬間は今でもワクワクします.

この日は船長さんの読みがばっちり当たって目当てのエビ類(本えび,赤えび,ボタンエビも少々)がたくさん!

自分は捨てられる魚をせせこましく拾います.

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船には海鳥が付いてきます.

いらない魚は自分だけでなく,鳥も欲しいようで,取り合いなのです

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選別作業を手伝っている間に二網目が入るので,二網目が上がってくるのは結構早く感じます.

今回も真っ赤.船長さんもにっこり.

エビに混じるユメカサゴも立派ですね.

他海域でもみられるのですが,トウジンやヘリダラは駿河湾の底曳では特に多いので,この地域の底曳網を代表する魚のような気がしてます.

 

ミナミアナゴ(手前のにょろにょろ)もたくさんいました.ミナミアナゴが生きているの初めて見ました.

 

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これがあと3網続きますが,気が付けば前甲板で寝てしまいました

船長さんは怒るもせず「たっぷり寝て次の網に備えとけー」っていってくれました.

ありがたや.

海の真ん中で日光浴をする解放感と久々に過ごす穏やかな時間にうっとりしてしまいました.

 

たくさんの魚を抱えて,ラボに帰宅.

ここから怒涛の計測と標本作成,ゲノム抽出…

 

さて,それはいいとして,ちょっとだけお持ち帰りした魚のご紹介.

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みてください!このそうそうたるメンツ!!!

ヤリホシエソ,シギウナギ,ミツマタヤリウオにマメハダカ.すーぱー黒いかっこいい魚達です.

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ヤリホシエソは,口が網に引っかかっていたので,超最高な標本状態で体側・腹部発光器だけでなく,体を駆け上る発光器点列までも見えます…

しかも.その日のうちに写真を撮ったので,紫色の発光色と黄色の反射板の色がばっちり写真に写りました.

感無量.何度眺めてもよい魚だなぁと…

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こちらも超鮮度!

昔からシギウナギは憧れの魚でしたが,採れるときはけっこうとれます.

この子はまだ若いらしく,体の色も黒みも薄めでした.

お口のしぎしぎがよく見えます.これでエビのヒゲをひっかけて食べるらしいです.

ただこのしぎしぎのごみを落とすのが大変.

結局少しお口に泥がついてしまっていました.

無念….

 

とまぁ,今日のところはこの辺で…!

あっ.写真コーナー(バナー上のPhotoのところ)のレイアウトを変更して,分類順にしてみました.

少しずつ充実させているので,そちらもみてくださいねぇ

沼津魚市場

お世話になっている魚屋さんのご厚意で沼津魚市場にて調査を行いました。

 

底曳網は風が強いと出漁しませんので,1-2月は海況が悪化しあまり船が出ません。

そのため,メインの底引網漁が出た日はわっと湧くように市場が活気づいています。

 

 

まずは,一番の醍醐味,底曳網産物から

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アオメエソ(メヒカリ,トロボッチ)やニギスは底曳網漁獲物の定番です。

これはアオメエソの仲間で,おそらくバケアオメエソと思われます。

 

規格外の魚は小さい籠に入れられて売られます。ちなみに,「0」というのは0キログラムという意味でタダではありません。0の場合は一籠単位で値段が付きます。

お世話になっている魚屋さんに頼んみこんで落としてもらいました。

感謝…!

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ヒシダイです。

沼津港でも何度か揚がっているようですが,実物を見たのは初めてです。

 

ちなみに,沼津港は仲買の数が多く,チャレンジングな仲買さんもおられますので,こういった普段投棄されそうな魚も漁師さんがとりあえず持ってくるので,変な魚が並ぶことがあるそうです。

 

定置網・釣りもの

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地ものでは釣りや定置網の魚も並びます。

立派なムツ。

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ヒメコダイもよく見ます。

一部の料亭が高く買っていくようでそこそこ値が付きます.

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定置に入ったハマフエフキ。

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ごじゃごじゃと色々入っています。

 

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立派なヘダイ。

 

活魚を見るのも楽しい

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カンパチ,いい色をしています。

奥の水槽にいるのはクロダイとカスミアジ?でしょうか??虫の息ですが生きてます。

 

 

陸送物は珍しいものや超高級魚がずらりと

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沼津港は各地からの陸送物もよくあります。
マグロ(メジサイズから立派なものまで),カツオ,キンメ,アブラボウズなど。

冬ならブリ。クジラ,イルカなんかも並びます。

 

入ると楽しい巻き網船

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数トン水槽での取引となるため,巻き網船の水揚げ場は屋外です。

 

自動選別機ではじかれた籠には面白い魚がいることがあります。

 

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クロタチカマス!!

 

普通のスミヤキ(クロタチカマス)よりも身羽振りが良く脂のノリも最高なのでとてもうまい魚ですし,なによりいつもいつもいる魚ではないので,見られるとちょっと嬉しいです。

 

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タコブネです。全然研究とは関係なのですが,見られるとちょっと嬉しいです。

 

 

今回は以下の魚をいただいたり,購入できたりできました。

沼津港の魚屋のみなさん,市場の方々ありがとうございました!!

ここから体は標本にして博物館へおくり,鰭からはゲノム抽出をしてDNA実験に使います。

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あけましておめでとうございます。

新年明けましておめでとうございます。

 

ネタはたまるのですが,なかなか記事にしようとすると気合がいりますね笑

昨年度末は論文などの書き物がたまってしまいなかなかブログまで手が回らない不始末ぶりでした。

 

今後の方針について迷うことはありますが,深海魚以外にも少しずつ手を伸ばして,投稿を習慣化できればと画策しております。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

私の研究。

日本近海の深海域は非常に高い種多様性を誇っています

日本人は古くからこの豊かな深海生物資源を利用してきました

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しかし,近年,世界各国で深海性漁獲物の乱獲が懸念されるようになり,

今後,その風潮は日本の漁業にも影響を与えることになるかもしれません 

さらに,最近では深海域にも人間が捨てたゴミや有害な物質が運ばれていることがわかったり,

海底掘削による深海域のさらなる開発が懸念されていたりと,深海域における人間活動の悪影響が危惧されています(Glover & Smith 2003; Hughs et al. 2015 etc…)

 

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未だに深海に生息する生き物たちのことはわからないことばかりです

われわれが深海の生き物と末永く付き合っていくためにも,深海域における生き物のことをもっと調べなければなりません

 

 

 私の研究は深海生物の中でも特に「深海魚」に注目し,

日本近海深海域における魚種多様性の理解を深めるため,以下の研究を行っています.

1.遠州灘をモデルにした大陸棚外縁部の深海魚類相と群集構造の把握

 (学士~継続中)

 1-1.遠州灘で漁獲された魚類の調査

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  遠州灘で大量に水揚げされたギンメダイ

 1-2.他海域との比較を目的としたさまざまな漁港・漁船の水揚げ物調査

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  遠州灘と近接する駿河湾での漁獲物調査

 

2.日本近海産深海性魚類の遺伝的多様性に関する研究

 (修士~継続中)

 2-1.DNAバーコーディング

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   日本産深海魚を対象としたDNAバーコーディング参照配列の拡充